Report of EAA “World Philosophy” Workshop (Lecture by Yuk Hui) (JP)

2023年4月19日(水)、EAA「世界哲学」ワークショップはEAAセミナー室とオンラインで開催された。現在EAA訪問フェロー・東京カレッジ招聘教員として日本に滞在しているユク・ホイ氏(香港城市大学)が「Philosophy and Post-Europe」と題する英語講演を行い、石井剛氏(EAA院長)と張政遠氏(東京大学)がコメンテーターを務めた。

ホイ氏の講演はフッサール、ハイデガー、デリダ、ベルナール・スティグレール、およびヤン・パトチカなどの議論を踏まえながら、ポスト・ヨーロッパ哲学の可能性と条件に焦点をあてたものである。むろん、ポスト・ヨーロッパ哲学を考える前に、まずはいわゆる「ヨーロッパ哲学」とは何かを明確にする必要がある。この点について、ホイ氏はフッサールを例に挙げて説明した。フッサールにとって、ヨーロッパ哲学は存在・本質を理論的に把握するための哲学であり、ヨーロッパ精神のイメージは目的論的な世界観に基づく理性への追求と深く関連しているのである。こうしたフッサールの見方に対して、デリダとスティグレールはさらにロゴスとテクネーとの特殊な関係に注目し、ヨーロッパ哲学に内在するロゴス中心主義ないしテクノ-ロゴス中心主義を指摘した。そして、ヨーロッパ的なロゴスにとってテクノロジーはもともと偶発的なものであったというスティグレールの見解にしたがえば、テクノ-ロゴス中心主義としてのヨーロッパ哲学もその本質において偶発的なものであるはずだという。

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“Technological Pluralism” in WIRED (vol. 50, Sep. 2023) (JP)

『WIRED』US版の創刊から30周年という節目のタイミングとなる今号では、「30年後の未来」の様相を空想する。ちなみに、30年後は2050年代──つまりはミッドセンチュリーとなる。“前回”のミッドセンチュリーはパックスアメリカーナ(米国の覇権による平和)を背景に欧米的な価値観や未来像が前景化した時代だったとすれば、“次”のミッドセンチュリーに人類は、多様な文化や社会や技術、さらにはロボットやAIエージェントを含むマルチスピーシーズが織りなす多元的な未来へとたどり着くことができるだろうか? 空想の泰斗・SF作家たちとともに「Next Mid-Century」を総力特集する。 テッド・チャン、劉 慈欣、池澤春菜、マリアーナ・エンリケス、倉田タカシ、N・K・ジェミシン、高山羽根子、ウォレ・タラビ、藤井太洋、ユク・ホイ、齋藤精一、ベッキー・チェンバーズ、長谷川 愛、三宅陽一郎、山田胡瓜、ププル・ビシュト、川崎和也、津久井五月、逢坂冬馬、安堂ホセ、池上英子、市川沙央、市川春子、伊藤亜和、稲見昌彦、円城 塔、岡 瑞起、川和田恵真、斉藤賢爾、齋藤帆奈、Jen.two、Jini、柴田勝家、アンソニー・ダン、陳 楸帆、エレナ・トゥタッチコワ、野﨑まど、伴名 練、比嘉夏子、Peterparker69、ジョアンナ・ファン、フラン・ラブシャーニュ、松田桂一、宮内悠介、村上由鶴、和田夏実、吉上 亮、水野祐、なみちえ、川田十夢など。 More info Full Text